鹿革に描く―文字・紋章―

鹿革に描く―文字・紋章―

文字を描く中でも代表的な名入は、文字の配置や構成に意匠としての特異性と遊び心が見られ、特別注文やオリジナルの品を好む心を反映しています。

家名(いえな)とも呼ばれる屋号は、商家・組等で使用され、初代の名や出身地等をもとにした様々な図案が生まれました。主に商家では宣伝を兼ねて繁栄の証(あかし)とし、組や団体では勢力の拡張や力の誇示(こじ)として表わされました。

紋章は公家の牛車(ぎっしゃ)の区別や装束(しょうぞく)の模様から始まったとされ、武家社会では旗・幕・馬標(うまじるし)等の目印として多用されました。紋章には装飾・瑞祥・尚武・信仰等の意味も加わり、種類も天象・自然・植物・動物・器物・建造物・幾何(きか)文・文字といったあらゆる分野に及びます。

平成27年6月13日~9月13日(この展示は終了しています。)