- 2024年11月27日
- CATEGORY : MUSEUM VOICE
油箪(ゆたん)は、長持や箪笥などにかけるカバーのことです。
主に布・紙・革などに油をひいたもので、唐櫃・長持・器具などを覆い、水気や汚れを防ぎました。長持とは衣類や調度品を入れて運搬や保存をする蓋のついた箱です。
当館の油単は竹で編んだ長持を保護する目的で作られ、総掛となっています。上部には運搬する際の担金具(にないかなぐ)を出す孔(あな)があり、取り外ししやすいように縦の一辺は鹿革の乳(ち・ちち)で閉じられます。鹿革に漆を塗り、丸井桁紋と「前」の文字が入っています。