武具 弓籠手(ゆごて)

当館に収蔵されている鹿革で造られた武具には胴服・佩楯・弓籠手・籠手・弓懸・手袋があります。武具に関連して馬氈・下鞍・力革などの馬具も収められています。

弓籠手(ゆごて)は流鏑馬(やぶさめ)や狩りで弓を射る際に着る装束です。左の肩から手を覆うように着て、左袖が弓の弦に当たるのを防ぎます。紐が鹿革で出来ており、馬と菖蒲とを組み合わせた野馬菖蒲模様が表されています。
菖蒲は、勝ち負けの「勝負」や武道を重んじる「尚武」に音が通じることなどから武運を願い、武具や馬具に多く用いられた模様です。