提莨入れ(さげたばこいれ)

莨入れは主に叺(かます)と呼ばれる刻み莨を納める袋と煙管を入れる筒状の袋から成り、腰に提げる形式、携行の方法によって形状が異なります。

提莨入れは、主に叺(かます)と煙管袋(きせるぶくろ)と緒締(おじめ)と根付で構成されています。
提莨入は根付を帯に提げて携行(けいこう)する莨入の代表ともいえます。印傳の提莨入の多くは存在感のある根付や緒締が付属(ふぞく)されているのが特徴です。根付には玉や象牙(ぞうげ)・木・角などの素材が用いられ、扁平(へんぺい)な円形に加工し饅頭形(まんじゅうがた)にしたものや牙彫(げちょう)・木彫(もくちょう)のものが見られます。
また「火はたき」と呼ばれる皿形の根付は灰皿(はいざら)として実用的に用いられた独特な細工です。

提莨入の図